レゴで真剣に遊びながらチームビルディングする(宇治市社会福祉協議会様)

宇治市社会福祉協議会様で、レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用し、チームビルディングのプログラムを提供させていただきました。

対象 宇治市社会福祉協議会事務局 5名様
時間 4時間15分

目的
自分と組織全体を捉え直し、連携し合える関係性を強める。。

レゴ®シリアスプレイ®の特徴
①手を動かしながら考えることで、一人ひとりの価値観・想いやインスピレーション、イマジネーションが表出されます。
②作品について一人ひとりが語り、またお互いの作品に質問することで、100%の他者への注意と、100%の各自の参加を得ることができます。
③一人ひとりの作品をテーブルに配置し、全体を俯瞰して捉えることができます。
④全員が納得感と誇りを持ってコミットできるビジョン・目標などができあがります。

プログラム
1.レゴに慣れる
レゴ®シリアスプレイ®では、プログラムに入る前にレゴに慣れる時間を十分に取ります。
頭で考える前にレゴに触れて手を動かしながら作ることや、作品について語り、作品について質問するという流れに慣れます。
この準備を十分に行うことで、安心して次のステップに臨むことができます。

 

2.自分の持ち味を捉え直す
①「自分の持ち味」をレゴで作り、一人一人が語ります。
②メンバーがそれぞれ、他の人の持ち味をレゴで作り合います。
③自分で作った「自分の持ち味」と、他の人に作ってもらった「自分の持ち味」をつなぎ合わせます。

普段、お互いを認め合ってる関係でも、お互いの良いところを、立体のイメージと言葉の両方で伝え合う経験は、新鮮で良い刺激があったようです。

 

3.組織のアイデンティを共有する
個人でそれぞれ「宇治市社会福祉協議会のアイデンティ」を作り、一人ひとりが語ります。
ポジティブな面、ネガティブな面含め、「こういう雰囲気」という、言葉にしずらい感覚を敢えて作品でつくります。

作品を言葉で表現することで、無意識に感じていたものが言語化されます。
作品と言葉をセットで共有することで、一人ひとりが組織をどう捉えているかが一層深まりました。

 

4.「組織のアイデンティティ」を俯瞰して深め、自分の持ち味を発揮する
一人ひとりがつくった「組織のアイデンティ」を、距離や位置、角度を考えて配置します。
その後、その周りに「自分の持ち味」を配置します。

このプログラムでは、この時間を特に多くとりました。
配置に正解・不正解はなく、どういう配置になるのかをみんなで考えながら、対話をするプロセスを重視しました。
そうすることで、組織のアイデンティの共有が深まり、今の組織に足りない部分、必要なことなどが、少しずつ浮き彫りになってきました。

 

5.一人ひとりのガイドライン
対話の内容を踏まえて、最後に「明日からのガイドライン」を一人ひとりが宣言しました。
「他の人の関心のあることに目を向ける」、「選択を先送りにしない」など、自分の持ち味を活かしながらも、今後に向けた大切な行動原理が共有されました。

今回は、管理職を中心としたみなさんだったので、全体を俯瞰することを日ごろから意識されていましたが、その視点が共有され、更なる深まりが生まれました。今回の気づきが、組織全体に波及されることだと思います。

みなさん、ありがとうございました!

 

いただいた感想
今回、事務局組織の中で係長以上の職員を対象に、それぞれの持ち味や思いを知るために研修を行いました。初めて触るレゴブロックに、また、事務局組織を束ねるメンバー同士で関係性を考える研修をしたことがなかったので、その研修そのものに戸惑っていることが多くありました。それも、徐々に消えていき、時間があっという間に過ぎていきました。
小さな組織ゆえ、階層別に研修を組み立てることが難しいと感じていましたが、小さい組織がゆえにできる研修の組み立てがあることを知りました。

わたしが一番印象的だったのは、山下さんのガイドで、メンバーの持ち味を作りあったときのこと。作られたメンバーの持ち味を説明し合っているときに、参加メンバーが「そんな風に思ってもらえていてうれしかった」と言いました。家庭でも、職場でもそうですが、人のいいところを探し、知っていても、それをあまり口にしないことが多いと思います。でも、それを表出しない限り、相手には伝わっていかない。組織の中の関係性とは、自分と相手を認め合うことで構築していくことを、改めて認識した瞬間でした。

福祉の現場では、効率性や効果性が求められる一方で、質の高い専門性も求められます。質の高い専門性は、個々の能力はもちろんですが、個々の能力を組織の中でどう認め合うのかが大事だと考えています。今回のこの研修を経て、事務局組織を束ねる職員が、より質の高い専門性を保ちながら個々の能力をどう発揮して、組織力を高めるのかを意識できるきっかけになりました。ありがとうございました。

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