人が勉強するのは魔法使いになるため

新しい課題に取り組む時、権威や常識を疑うことができるか、そして事実をベースに物事を考えられるかが大切。

高木兼寛は、科学的裏付けはないけど、脚気の原因を栄養不足と考えて、海軍にカレーや麦飯を食べさせたら、脚気が減った。
「論より証拠」を大切にした。

一方、森鴎外はドイツ医学を学んだプライドから、脚気の原因はコレラと同じように細菌に違いないと思いこみ、論理を立てようとした。「証拠より論」を重んじたため、多くの人を救うことができなかった。

目の前のことを説明できなくても、事実を捉えることが大切。

課題解決を考える時、ついつい自分の理解できる範囲で理屈を考えてしまうことがあるけど、「起こっている事実」や「当事者の声という事実」にもっと目をむける必要がある。

別の角度で考えると、自分や人の言葉にできない感覚や感情も、そこに「ある」という事実が大切で、それをないがしろにしないことが大切なのだと思う。

この本は14歳に向けて、過去のいろんな人のエピソードをまとめた本だけど、大人でも十分勉強になる。

人はなんのために勉強するのか?
「人が勉強するのは魔法使いになるため」
この言葉にはとても夢がある。