隣の青い芝生で一緒に遊ぼう

世界幸福度調査で世界一になったフィジーの人は、幸せを引き寄せる習慣を持っている。

1 モノもお金も子どもでさえも「共有」すること
2 「テキトー」に生き「テキトー」を許すこと
3 過去と未来のために生きることをやめて「現在に集中」すること
4 他者との「つながり」に価値をおくこと

著者がフィジーに移住して間もない頃、バーで近くに座っていた男性が、自分のビールを勝手に飲んだので怒ったら、キョトンとした顔をされて、「試しに他の人のビール飲んでみたら?」と言われた。
言われたとおりに、別の人のビールを勝手に飲んでみたら、「どこから来たん?もっと飲んでいいよ」と歓迎された。

ホストファーザーが、著者の財布から勝手にお金を取って、困っている隣人にあげていたので、怒ったところ、「ん?隣の人が困ってるんやから、聞く必要もないと思って。。」と普通に言われた。

このエビソードを読んで衝撃を受けた。
私は、隣の人のビールを勝手に飲むという感覚は普段全くない。想像したこともない。

認識や思想、価値観がガラっと変わることをパラダイムシフトと言うけど、それは待ってても起こらないんだということを改めて感じた。

違う環境に身を置く、価値観の違う人と接する、新しいことにトライする、
こうしたことを繰り返すことで、ある時に、なんかのきっかけでパラダイムシフトが起こるのだろう。

著者の永崎裕麻さんとは、あるワークショップで一度お会いしただけだけど、すごく自然体で、手放すことに躊躇ないあり方がとても印象に残っている。

日本のことわざ「隣の芝生は青い」。
フィジーなら、きっと次のように変なするんだろうと著者は言っている。
「隣の青い芝生で一緒に遊ぼう」

単にフィジーのことを知る本ではなく、自分の常識を疑うきっかけになる本です。