「共感」とは人を人として大切にするコミュニケーション

研修やパーソナル・コーチングをご提供していると、「相手に共感するにはどうしたらいいか?」ということがテーマとなることが多く、共感的コミュニケーションの必要性が高まっていることを肌身に感じます。

今日は、山本の共感(してもらった)体験から、共感とは何か?について考えるヒントをご紹介したいと思います。

以前、3日間のオンライン研修のボランティア・アシスタントに名乗りを上げていたのですが、確保する日程を間違えて参加できない日が1日ある…!という事態に前日に気づきました。

もうすでに動かせない予定が入っています。どうしようもありません。

慌てて事務局と講師の方にメールします。もう蒼白ものです。平謝りです。

私に出来る事なら何でもします…!と、お詫びのメールをしました。

しばらくして、講師のSさんからこんなメールが届きました。

「それはびっくりしましたね。想像しただけで恵果ちゃんの驚いた様子が伝わってきます」

幸い、わたしが入れない1日分は他のアシスタント2名で回していただけるとのことで、大事には至らなかったですが、ほっとするのと同時にこう思いました。

・1日入れない分、2日間精一杯務めます!

・次にアシスタントに入るときは、何度も日程を確認します…!二度と同じ過ちはおかしません…!

・Sさん、大好き…!あなたについていきます!

怒られるよりも、なんでそうなったの?と理由を問われるわけでもなく、まず「びっくりしましたね」という言葉をかけてもらえたことに心が動かされました。

共感してくれる人がいてくれるだけで、その場へのコミットメントも変わるのだということも体感しました。

「共感」がもたらすインパクトの大きさたるや如何

改めて「共感」とは何でしょうか?

辞書的には色々書いてありますが、「目の前にいる人を人として大切にするコミュニケーション」なのだと思います。

わたしたちは、部下や同僚が失敗したとき、まず、次のような原因究明や対応方法に意識がむきがちです。

・なぜそうなったのか?なんでそんなことをしたのか?

・どうリカバリー・対応しようか?

遂行するべき仕事があるのだから、それは至極当然のことかもしれません。

組織で働いていると、人(時には自分でさえも)を、組織や仕事を回す歯車のように感じるときがあります。だから、目の前の人を心配する前に、仕事がうまく回るのかに意識が向いてしまいます。

原因究明や対応方法も大切です。

ただ、そこに意識を向ける前に、目の前にいる人の気持ちを推し量ってみる。そして、感じたことを相手に伝えてあげる。

それは「あなたのことを大切にしているよ」というメッセージとして相手に伝わります

そういったコミュニケーションの積み重ねから組織や関係性は変わっていくのだと思うのです。