このトークセッションは、「『働く人の自己実現』と『組織の持続的成長』を両立させる組織とは?」という「問い」を探求するため、コミュニティ・バンク京信QUESTION様と協働で開催しています。
今回のゲストは、株式会社WELLZ UNITED/井上株式会社 代表取締役社長の井上大輔さんです。
井上さんは、家業であった井上株式会社の社長に就任当初、借入金20億円、債務超過10億円もあった会社を実質無借金、幸せに働く自走組織へと蘇らせたという「問い」をまさに実践されています。
講演では、井上さんの大切にされている信念や社内の取組などについてお伺いしました。トークセッションでは、寄せられたたくさんの質問を参考にしながら、モデレーターの山下の好奇心に任せてセッションを進めました。
井上さんのお話しを聞いていて、感じたのは次の2点です。
1「問い」を持つことの大切さ
井上さんは「毎日が幸せ」か「業績」かどちらかだけを追求するのでなく、どちらも両立できる経営を目指していらっしゃいます。
「我慢して働いて成果をあげる」のではなく「幸せに働いて成果をあげる」のパラダイムシフトを起こされている井上さんは、両立思考という欲張りものなのだと笑っておられましたが、「『個人の幸せ』も『業績』も両立させるためにはどうしたらいいのか?」という答えのない問いを探求されているのだと感じました。
「答えが出ない」と思うともやもやするけれど、「問いを探求している」と思うと、そのプロセスに意味が生まれます。だから、井上さんは楽しそうに難しい両立思考にチャレンジされているのかもしれません。
2 問いを探求するための軸
井上さんは、経営するうえで「人を信じる」ことを大切にしています。信じているから「管理」をしないそうです。組織から「管理」のにおいを消すために組織の部署の「●●管理課」という名前さえ変えてしまう徹底ぶりです。
この徹底ぶりは、随所に見られます。
・「競争」は嫌いだから遊びでも競争しない
・気づきを重ねることが大事だと思うから、効率性を追わない(考える、判断する、実行するまでを同じ人がやりきる)
上記の事例はほんの一例ですが、井上さんの「人を信じる」経営をするという軸を表現された結果の行動なのだと思います。答えのない問いを探求するためには、考える軸が必要なのだと改めて実感しました。
「井上さんは幸せですか?」
参加者からの質問に、「幸せです!」と即答しておられた井上さんの笑顔がとても印象的でした。
井上さん、ありがとうございました!
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